海の仙人 絲山秋子
僕は普段小説を読みません。
実用書のような役に立ちそうな本ばかり読んでしまいます。しかし、小説は実用書と違って、心に何かを感じさせてくれるものだと思い出させてくれました。
この本は、文章が美しい。風景が頭に思い浮かぶのに、強く主張せず、ただ優しく包み込むように現れます。美しい一枚の布に描かれた絵のように、繊細で綺麗で、でも柔らかさを持って、主人公の過ごす時間を伝えてくれます。
『海の仙人』は、敦賀の近くに住む河野という男の話です。海のある街で生活する河野の話ですから、海は常に河野とともにあります。
月並みですが、「生きること」とはなんなのか、考えます。人間生きていれば、どうしてもいろんなものを抱えている。でも、それもそれで悪くないのかもしれない。不器用な人の不器用な生き方、それもそれでいいのかもしれない。
自分なりに生きること、つまずくこと、関わらなければいけない社会。そういうものを全部、海とファンタジーが包んでくれるお話だと思いました。
海のそばで生きてみたいと思えるお話です。
『海の仙人』という本は、友人に勧められて読み始めました。
僕は海が好きで、休みの日に一人で浜辺を2〜3時間歩いたりします。浜辺に流れるゆったりした時間が好きなんです。浜辺には、海が好きな人が集まります。都会から離れ、趣味や家族の時間を楽しんで、ゆったりと過ごす人が昼寝しています。僕は、広く爽やかな青と、波の音と、頬を撫でる風と、そこに流れる時間が好きです。海が好きだ。やっぱりいつか、海のそばで暮らしたいと思います。
凡人就活生がぶつかる壁「やりたいこと」と「できること」
こんにちは、16卒就活生のトムです。
このテーマを書いている今日は10/11ですが、僕はまだ就活をしています。はっきり言えば僕の就活はうまくいっていません。しかし、うまくいっていないなりに、いろいろ考えて就活してきました。
たいていの就活生がぶつかるであろう壁。それは「やりたいこと」「できること」
やりたいことか、できること(向いてること)のどちらかを選ばざるを得ない状況になることがあるのです。
しかし!今回は、我こそは凡人、という方に読んでいただきたい。
「僕はエリート就活生です」という方は読む必要ありません。これといった取り柄もないし、なんならやりたいこともない。そんな方に読んでほしいです。
「やりたいこと」と「できること」
就活していて具体的な職業を考えるとき、だいたい二つの方向性がでてきます。それは「やりたいこと・興味あること」「できること・向いてること」です。
世の中のだいたいの事柄は、既に経験したこととまだ経験してないこと、興味のあることと興味のないことに二分されると思いますから、これはだいたいみなさんそうなんではないかと思います。
「やりたいこと・興味あること」
これは、自分が好きなものや憧れのものに関われる仕事や、狭き門だけどやり甲斐のありそうな仕事、ということになると思います。逆に、収入は低いけど、自分の興味に合った仕事、などもあります。ここでは、スキルや経験、条件が合うわけではないけど、興味ややり甲斐を得られる仕事と考えます。
「できること・向いてること」
これは、これまでの勉強や経験で既にスキルがある仕事や、適性がある仕事です。経理の資格を持っているとか、映像の専門学校に通っているとか、体育会でビシビシ鍛えられた、などもあると思います。ここでは、興味の有無にかかわらず、適性やスキルを既に持っている仕事と考えます。
このふたつで迷ったら、どっちが正解?
正解は、このふたつが共通していることがベストだと思います。でも、人生そんなに甘くありません。このふたつが相反してしまうこともあると思います。
いままで工学部で勉強してたけど、ブライダル業界で働きたい
インターンとかしてないけど、出版社で働きたい
プログラミングやってないけど、IT業界で働きたい
やりたいことに向いてるかわからないとき、どうしますか?
いざやってみて向いてなかったら困るし、そもそも入れるかわかんないし、向いてる方にしときますか?それとも一か八かやりたいことに賭けてみる?
でもやっぱりそんなに死ぬほどやりたいのかわからないし、向いてる方にしてみます?
僕から質問です。
あなたの「できること・向いてること」って、そんなにずば抜けてできるんですか?即戦力になるほど?社会人並みに?
エリート就活生は読まないでと言ってるのできっと凡人ばかりが読んでるはず。あなたの経験・適性はそんなにでかいものですか?
「YES」と答えられないなら、守りに入って「できること」を選ぶ意味はないです。だって守れるほどの武器じゃないから。正直ただの大学生の僕たちの経験や適性なんてたかが知れてます。だったらやりたいこと選んでもできること選んでも一緒だと思います。どっちに転んでも新人の間は辛いことがたくさん待ってると思います。それならやりたいことの方が、辛さを耐えられると思いませんか?
僕はそう思ってます。
エリート就活生は読まないでください、と言ったのは、そもそもそんな壁にぶつからないから悩む必要がないから。
僕は大きくふたつのタイプを考えてます。ひとつは、超高学歴で意識も高い、典型的な就活勝者。大手や中小から比較的多く内定をもらえるタイプ。もうひとつは、自分のやりたいことをはっきりと自覚し、それに特化した能力を身につけたタイプの就活勝者。このタイプは狙ったところを確実に決めるタイプでしょう。どちらもできることが高い、つまりスペックが高いのでそんな悩みは大きくはないでしょう。
自分は凡人だ、と自覚しているあなた。
どうせ無いスペックです。だったらやりたいこと選んだ方が、頑張れるし続くんじゃないですか?
ですが、これはあくまで僕の意見です。正直、「できること」を選ぶメリットもあると思います。安心して仕事に取り組めるとか、スタートで差をつけられるとか。就活って、なんだかんだやっぱり人生の中の大きなイベントだと思います。これはあくまで僕個人の勝手な意見。自分で納得いくまで考えてみてほしいです。
「そんなこと言ってもやりたいこともない!何がやりたいのかわからない!」という方。僕もそうです。そこで僕が考えたことはまた別に書きたいと思います。
働くってなに?を考えるときに役立った4つのこと。
こんにちは。16卒就活失敗生のトムです。
僕は3年生の夏くらいからなんとなく就活を考え始め、春から行動を起こし、結局今も就活をしている、いわゆる「就活失敗生」です。
でもそんな僕も、僕なりに就活を長くしてくる中で、「働くってなんなの?」ってことをずっと考え、今は自分の答えを持っています。そこでやってきたことを紹介したいと思います。
「働くってなに?」を考えるときに役立った4つのこと
1 自己分析
2 対話
3 読書
4 OB訪問
1 自己分析
なんだよ自己分析かよって思った方、そうです自己分析です。なんだかんだやっぱり自己分析をしないで就活を考えるのは、今の日本の就活では難しいと思います。「できること」と同じくらい、「やりたいこと」「自分の本質」が求められる日本の就活では、自分の現在過去未来についてあらためて考えて、自己を自分自身が知ることで、やりたいことが明確になってきたりします。まあ普通の自己分析では、自分の本質・向いてること・やりたいことのみ考えると思います。
それだけではなく、自分はなぜ働きたいのか、あるいは働きたくないのかについて考えてみましょう。
僕はかなり働きたい、という意思が強い方でしたが、自己分析した結果、それは親の支配から逃れたい、という気持ちの表れでした。漠然と働きたい、と思っていたところから、やっぱり自分は働きたいのだ、と確信を持つことができました。
自分は働きたくない、と思っている方も、なぜ働きたくないのか、考えてみましょう。親の働く姿がかっこよくなかったから、時間を拘束されそうで嫌だから、まだ学びたいことがあるから、など、実は理由は様々です。
自分なりの理由がわかったら、それが真実なのか、OB訪問で確かめてみるとよいと思います。
2 対話
これは本当に役に立ちました!「対話」なんてえらそうに書いてますが、要は人とはなすことです。僕の場合は、大学の先輩、尊敬できる友人、社会人の先輩などに話をきいてもらいました。
自己分析ばかりしていると、煮詰まってきます。なぜなら、自分という一つの視点でしか自分を見つめられず、答えが出てこないからです。あんまりにも煮詰まりすぎると、僕みたいに、「本当は自分にはなんにも詰まってないんじゃないか?」と思い始めるので要注意です。(笑)
そんなときは、自分がある程度信頼の置けるひとに、とりあえず思っていることを話しましょう!言葉としてしっかりアウトプットにするだけでも、頭がすっきりして新たな気づきがすんなり出てきたりします。
注意して欲しいのは、信頼の置けるひとに、「自分は今就活中で、自己分析がしたい。なので、自分の話を聞いて、できるだけ引き出して欲しい」と伝えておくことです。コーチングを知っているひとだとなおよいです。偉い話やアドバイスがメインで聞きたいのではなく、とりあえずアウトプットしたい、それが一番の目的だということ。そこで吐き出した二の次でアドバイスをもらいましょう。自己分析の一環だと思ってやるのがいいと思います。
こういう形で話を聞いてもらうと、基本的に相手は質問を繰り出すか、あいづちを打つ、という形になります。それでは誰でも一緒じゃないか、と思うかもしれませんが、これだけでもひとによってかなち違いが出てきます。ひとによって視点が違うので、質問のタイミングや角度が違います。自分では気づかなかった疑問を指摘してくれるのです。
だから、信頼できるひとに、何人か話してみるといいと思います。同じ就活生でお互いにやりあうのもいいと思います!
3 読書
これは、文字通り読書ですね。僕はなんか悩んだときは人か本に答えをもとめます。本にそのまま答えがあることはなかなかありませんが、やはり先人の知恵は役に立ちます。「就活中に読書する時間なんてねえよ!」と思うかもしれませんが、大事なことを後回しにすると、後で後悔します。しかも人生においてほんとうに大事なことです。
勝手ながら僕が読んだ本の中から数冊おすすめしておきます。
「続・働く理由」が自分としてはかなりよかったです。
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4 OB訪問
OB訪問、めんどくさいですよね。
僕はめんどくさいので全然やってませんでした。連絡先を探して、アポを取って、知らない人とご飯食べる。僕、人見知りだしインドアなので、めんどくさくてしょうがなかったです。でも、もっと早くやればよかった。
OB訪問をして得られることは、生感、です。一言で言えば。
細かく分けると、業務内容・社風・給料・残業・オフィスの雰囲気など、ほんとうにじっくり聞かなきゃわかんないことが聞けます。
まあ、「それって企業を知る上で大切なことであって、働くを考える上で必要?」って思うかもしれません。でも、一人の人と話すことで、「なぜこの会社を選んだのか」から、「その人の会社選びの基準」「働くことへの価値観」が見えてきます。
実際に働くってこういうことなんだ、というのが話から伝わってきますし、「この人はこう考えてこう働いてる、じゃあ自分はどうか?」と考えられます。
僕は、自分のほんとうに興味のある仕事が固まってからやっと必要に迫られてOB訪問をしましたが、もっと早くしておけば、考えが早く深まっていたかもなあと思います。それに、よく知らない社会人にご飯をおごってもらえるなんて、学生の、それも就活生のときだけです。(笑)その上いろんな話を聞けるなら、重い腰を上げてOB訪問にいってみるべきだと思います!
ちなみに僕は某有名新聞社のOBにOB訪問をして、会社をくまなく見学させてもらい、その後美味しいご飯をおごってもらいながら悩み相談までさせてもらいました。
以上が僕がやってよかった4つのことです。
でもこれをやって僕は就活失敗してるじゃん、と思いますよね?
僕は、本気で考えるのがほんとうに遅かったです。
諸事情あって、8月以降から本気で考え始めました。もっと早く本気になれてればもっと状況は違った。
つまり、やってきた内容はよかったのですが、時期が遅すぎたのです。
だから、今もしこれを就活生の方が見ていたら、とりあえず本気で考えてみてください!
16卒就活失敗生の考えた、働く意味
働く意味ってなんなの?なんで働かなきゃいけないの?
初めまして、16卒就活生のトムです。
今日は10月8日、順調な就活生であれば、とっくに内定を決め、もう内定式を終えたところだと思います。が、僕はいまだに就活中。端的に言えば就活負け組です。有名私立大学に通って春から就活を始め、素直で努力家と言われる僕が、就活負け組になって考えたこと、就活とは、働くとは。就活に疑問を持ってる君、働いてる意味がわからなくなってきたあなた。
就活なんかしたくない
就活なんかしたくないって気持ちと、就活しようという気持ち。だいたい世の中の就活生はそうだと思う。口では「就活まじでやだー」「ほんと就活っておかしいよね」でもだいたいのひとは真面目にスーツ着て、リクナビ見て、OB訪問して内定をもらう。なんか、おかしいよね。テスト前の中学生みたい。
僕は自分に素直なので、納得出来ることしかやりたくなかった。だから、「就活」が自分のやりたいこと・必要なことだと納得できるまで、本気になれなかった(ちょっとはしてた)。
就活なんかしたくないって思ったのは、世の中に負ける感じがしたから。
リクルートスーツを着て、面接で求められる質問に対して答えを作って、爽やかな笑顔を振りまいて。「あるがままの君を見たい」とか言いながら、結局は会社に、社会に適合できるか審査されてるのが、明らかだから。でこぼこした自分を、社会に求められる規格に合う程度の立方体にして、その立方体の中にもこんな個性がありますよって見せるのが、違うと思った。そんなのはなりたい自分じゃないし、できないと思った。そうやってうまくできない自分に劣等感も持った。
だから、僕はなぜ働くのか、自分にとって働くとはなんなのか、考えた。
本を読んだり、大人と話したり、友達と話したり。
働くってなんなの?
生活のため、夢のため、家族のため、生きていくため
お金のためだけに働くなら、短い時間で多く稼げる仕事がいい
夢のために働くなら、絶対に自分の夢と繋がった仕事がいい
生きていくために働くなら、最低限の収入があればいい
どれも、しっくりこない。そんなことのために必死になって就活なんかしたくない。自分を切り売りしたくない。なんのために働くのか?
結論、僕にとって働くとは、社会と繋がることだ。
社会から守られて与えられて社会から「存在させてもらってた」存在から、自分の足で自分の力で生きている存在として、社会にわずかでも影響力を持つ人間になること。社会の歯車じゃない、社会を動かす人間になること。
それって、こどもからおとなになることじゃないだろうか?
こどもとおとな
僕にとってこどもとは、「社会から守られて与えられて存在させてもらってる」存在
おとなとは、「自分の足で自分の力で生きて、社会をつくっている」存在
こどもの僕は、親が払う家賃と仕送りで一人暮らしをして、親が払った学費で大学に通い、親のお金で友達とご飯を食べる。僕が学んだことも、人間関係も、全部親が繋げてくれたものだ。僕は親がいなければ生きていけない。自分で得たものなんて何一つない。すべては、親を通じて得たもの。いくら努力しても、その努力は親のお金の上にある。
おとなになれば、家賃も生活費も自分で稼ぎ、勉強するのも人とご飯を食べるのも、自分でお金を出す。でもそれだけでおとなか。
稼ぐ
給料を稼ぐ、というのは、生み出した価値への対価をもらう、だと思ってる。
稼いだ給料の分、どこか何かに価値を生み、誰かの役に立てているはず。
働くことで、誰かの役にたつ。働くことで、社会に価値を生み出している。働くことで、社会になにかをつくりだしている。そして、それを受け取っている誰かがいる。
働くーーー(誰かの役にたつ)ーーー給料をもらう
僕は、働くことでこの社会をつくる一人になれる。自分の足で社会に立てる。
16卒就活失敗生として、長期間就活して、とりあえず僕にとっての働く意味を探した。
働くっていったいなんなの?なんで働かなきゃいけないの?働きたくない!
そういう気持ちを押し殺して就活するんじゃなくて、向き合って向き合って向き合って就活することが、22歳に必要なイベントだと僕は思う。
就活生、そして働くみなさん、あなたはなぜ働いてるのですか?